無職の視点(NEET's view)

無職なりに色々と考える事があるのだ

日本の医療

最初のテーマは「日本の医療」についてです。メディアなど広く一般において、日本の医療には様々な問題があり、崩壊の危機に瀕しているという議論がなされています。しかし、具体的に何にどのような問題があるのか。そして、それは客観的なデータから分析しても本当に「崩壊する」と言えるのか、には議論の余地があるでしょう。このテーマについて、無職の視点(NEET's view)から深堀りしてみたいと思います。

以下においては、様々ある医療問題の中からよく言われる「医療費問題」「介護問題」「病院経営問題」「医師不足問題」の4点に注目します。論点を明確にするためにそれぞれを正確に記述すると、以下の通りとなります。

医療費問題

高齢化社会の進行に伴い増大する医療費が、日本の財政を圧迫している問題です。日本の2016年度の医療費は41.3兆円*1と2001年度の31兆円*2から15年で10兆円も増加しました。これらは社会保障費として日本の政府支出の最大を占めており、財政赤字の改善に向けて大きな障壁となっています。

介護問題

 医療費と同様に、介護保険料も日本の財政を圧迫しています。2016年度の介護費用は10.4兆円と、2001年の4.6兆円から15年で5兆円も増加しました。また、介護労働者の不足も大きな問題となっています。賃金が平均21.5万円と、全産業の平均30.4万円よりも大幅に低い*3こともあり、離職率は全産業平均の15.0%*4を上回る16.7%*5となっています。

病院経営問題

都内病院を中心に病院経営が悪化しているという問題です。これは以下の医療ガバナンス研究所代表の上昌広氏による解説があります。それによると、都内病院の経営悪化は構造的問題であり、今後都内を中心に医療機関の破綻が相次ぐ可能性があるとのことです。

biz-journal.jp

医師不足問題

一部の地域において、人口当たりの医師が不足しているという問題です。例えば埼玉県では人口十万人当たりの医師数は153人と、全国平均の234人を大きく下回っており、地域による医師数の偏在が見受けられます。その影響で、一部の地域においては適切な医療を受けられない患者が増加しているという指摘があります。

 

 しかし、果たしてこれらの問題は、本当に大問題なのでしょうか。素直にいって、なかなかそれを実感する事はどれも難しいです。

医療費問題は日本のマクロ経済全体の問題であり、壮大なピクチャーなしに語ることは難しいです。病院経営問題も、放漫経営の怪しい病院があったのは事実かもしれませんが、自分の近くの病院が潰れそうだという話は全く聞きません。医師不足に関しても、医師が全くいない集落があるとは聞くものの、都会暮らしの筆者はそのような状況に陥ったことはありません。むしろ、医者が余っているという話も聞いたことがあります。ただ、介護だけは本当にヤバイって話しか聞きませんね。

これからの記事において、暇を持て余した無職としての視点を活かして、データを追いながらこれらのトピックの議論を深めていきたいと思います。とりあえず、とっつきやすそうな話題はどれでしょう。病院経営あたりからかな・・・(;´・ω・)